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【読書メモ】わかりやすいベトナム戦争 (著:三野正洋)

歴史

三野正洋の「わかりやすいベトナム戦争」を読んだ感想です。

書名:わかりやすいベトナム戦争 アメリカを揺るがせた15年戦争の全貌
著者:三野正洋 (1942-)
刊行年:新装版 2019年 (初版1999年、文庫化2008年)

この本は1961年から1975年のベトナム戦争を中心にそれ以前・以後のベトナムの歴史を解説した本です。
ベトナム戦争に至った理由、ベトナム戦争がどう進んでいったのか、そしてベトナム戦争後に起こる中国との対立などが時系列でわかりやく書かれています。

まえがきで著者が触れているように、東西諸国のイデオロギーの偏りや、どちらが善か悪かという議論を抜きにした中立な立場で書かれているのも特筆すべき点。
ベトナム戦争について名前しか知らない人にもおすすめの本です。

この本を読んだ理由:

恥ずかしいのですが、私はベトナム戦争について全く知識がありませんでした。

この本を読んだきっかけは、東浩紀の「平和と愚かさ」を読んでいてその中にベトナム戦争が出てきたためです。
そこでベトナムが社会主義国だと知って衝撃を受けました。

読む前の問い:

・なぜベトナムは社会主義になったのか?
・アメリカはベトナム戦争でどう負けたのか?
・全世界にリアルタイムで放送された初めての戦争で、どういった影響があったのか?

読んでわかったこと:

・なぜベトナムは社会主義になったのか?

この本からわかることは、ホー・チ・ミンがベトナムに共産党を立ち上げた。
それを基盤としてベトミンを組織、その後、南ベトナムでは南ベトナム解放戦線NLFが発足。
南ベトナムの解放・共産主義としての統一を目的としてベトナム戦争へと進んでいき最終的にベトナムは全土で社会主義国となった。


・アメリカはベトナム戦争でどうして負けたのか?

南ベトナム政府が内部の権力争いや仏教徒との対立に重きをおき、共産勢力との戦いに集中しなかった。
東側勢力からの北ベトナム・NLFへの援助が大きかった。
またウォーターゲート事件でニクソン大統領が失墜しアメリカ政治が混乱したのと、オイルショックやそれまでのベトナムへの経済援助でアメリカ経済が低迷したのも原因。


・全世界にリアルタイムで放送された初めての戦争で、どういった影響があったのか?

情報公開はアメリカが率先してやっていたことで、その結果、世界中にアメリカと南ベトナムは悪、解放戦線と北ベトナムは善という印象を持つ人が増えた。
またそのせいでアメリカ国内の反戦運動が高まりアメリカ軍の士気や軍予算までも縮小せざる得なくなった。


ベトナム戦争はベトナム対アメリカの戦争だと漠然と思っていましたが、実際は冷戦の中の一つの出来事だとわかりました。
西側諸国やアメリカの反共産主義意識がなぜそんなに強かったのか興味を持ちました。
朝鮮戦争やベトナム戦争、キューバ危機など共産主義の広がりを歴史とともに調べたいのと、日本の学生運動も気になるところです。

新たな疑問:

・共産主義はどうやって世界に広まっていったのか。
・ホーチミンはベトナムにどうやって社会主義をもたらしたか?

次に読む本:

・猪木正道 共産主義の系譜 (角川ソフィア文庫)
・青野利彦 冷戦史(上) 第二次世界大戦終結からキューバ危機まで (中公新書)

いつか読みたい本:

・佐々木太郎 コミンテルン 国際共産主義運動とは何だったのか (中公新書)
・小泉信三 共産主義批判の常識 (ディスカヴァーebook選書)
・開高健 ベトナム戦記 新装版 (朝日文庫)
・ボー・グエン・ザップ 人民の戦争・人民の軍隊: ヴェトナム人民軍の戦略・戦術 (中公文庫 B 14-8 BIBLIO S)

一言まとめ
「イデオロギーに偏らない中立的な解説。初心者にもやさしい!」


※本記事は個人的な読書感想・読書メモです。

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