哲学者との出会いを通して、自分の軸を再確認できる本。
書名:史上最強の哲学入門
著者:飲茶
刊行年:2015年
この本は著者の飲茶さんが大ファンであるという漫画『グラップラー刃牙』の最強を目指して戦うストーリーにちなんで、真理の追求に人生をかけた哲学者たちの戦いというコンセプトで31人の哲学者を紹介している本です。
真理の『真理』、国家の『真理』、神様の『真理』、存在の『真理』の4テーマで構成されています。
とてもわかりやすく体系立てて書かれているので、まさしく入門書としておすすめです。
私が特に惹かれた哲学者たちは、ソクラテス、デカルト、レヴィ=ストロース、デリダ、レヴィナス、バークリー、ソシュール、アダム・スミス、マルクスでした。
そして少し受け入れがたかったのはサルトル。
惹かれた哲学者たちのテーマは世界、他人と自分、存在、差異、言葉など、構造に関する問いという共通点が見られました。
一方で受け入れがたかったサルトル。
サルトルは以前から興味があり、著書の「嘔吐」も読んでいましたが、「自由の刑」やその後の議論には違和感を覚えました。
私たちは自由すぎて逆に不安定だ!なにも確実でないから決断するのが難しいという主張に、「いや、とりあえずやってみろよ!悲観的すぎるよ!」と思っていたら、その直後に、「だから責任を引き受けて思い切りやれ!」と続き、いや結局どっちだよ!と混乱しましたが、それこそがサルトルなのかもしれません。
どちらにせよ私にひっかかったことは同じ。
惹かれた哲学者も受け入れがたかったサルトルも、もっと深堀りをしてみたいです。
この本は哲学の流れや哲学者たちの主張を理解したり、自分のお気に入りの哲学者を見つけるのに役立つと思います。
加えて、哲学者たちを通して「自分がどんな問いを持って生きているのか」を再確認することができる本だと感じました。
構造や差異、言語や文化に興味のある読み手は同じような哲学者が気になるかもしれません。
最後に、ソクラテスの章で良かったところを紹介します。
無知の知で有名なソクラテス。
自分が何も知らないと無知の自覚をしてこそ、真理を知りたいと願う気持ちが沸き起こってくるのだという意図の言葉です。
この世界には私の知らないことが山ほどある。
というよりも知らないことのほうが多いと思えば、なんか毎日つまらないなぁ~なんて言ってられません。
知りたいという欲求がフツフツと出て来るでしょう?という著者の言葉に大きなロマンを感じました。
一言まとめ
「無知の自覚こそが真理への情熱を呼び起こす」
※本記事は個人的な読書感想・読書メモです。

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