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【読書メモ】生き物の死にざま:生き物たちの愛と浪漫と冒険の物語

エッセー

生き物がどう生きてどう死んでいくのか。
この本には様々な生き物の物語が載っています。

生命や自然の壮大さを感じる一冊です。

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特に印象に残った生き物3つ。

「アカイエカ」

普段私たちが家の中で対面して敵対視しているのはメスの蚊。

彼女たちは交尾の後、良質なタンパク質を求めて動物や人間の血を吸います。

実は蚊の口には6本の針があるそう。

最初に使うのは6本のうちの2本の針。これはノコギリのようにギザギザになっていて、人間の肌を切り裂く。

その後、別の2本で開いた部分を固定。

残りの2本の針が皮膚の中に入っていく。

このうちの1本は血を吸うため、もう1本は麻酔成分が含まれた唾液を注入することで、人間が痛みを感じにくくし、さらに吸った血液の凝固を防ぐ。

私たちがいつもピシャリと潰しているのは実は身籠っているメスの蚊だったっていうのが、ちょっと可哀想だなぁと思ってしまいました。

また、蚊はフランス語ではmoustique(ムスティック)と言い、性別での名称の違いはなくいつも男性名詞です。

なので私がフランス人夫と話す時は「il est…」(英語のhe is…)を使って「あ、彼がそこにいるよ!殺して!」みたいな風に言うのですが、実際は彼女なんだよなぁといつも思うのでした。

「チョウチンアンコウ」

メスは体長40cmに対してオスはわずか4cm!

メスの灯りを目印にオスがメスを見つけると、オスはメスに噛み付いてメスの体と一体化してしまうといいます。

そのためヒレも目も退化していき、メスの体からオスの体に血液が流れるようになれば内臓も退化するらしい。

そして精子を作るだけの器官となるらしいです。

体が一体化するってちょっと気持ち悪いけど、私はむしろロマンチックだなと思うわけです。

これでいつも一緒だよって。少しホラーかも?笑

あなたと2人で このまま消えてしまおう
今 あなたの体に溶けて ひとつに重なろう
ただあなたの 温もりを 肌で感じてる 夜明け

JUDY AND MARYのLOVER SOULみたいだなと個人的には思っています。笑

「ミツバチ」

ミツバチの中でも女王バチはロイヤルゼリーを食べながら数年生きるのに対して、働きバチの生涯はわずか一ヶ月程度。

その短い生涯での仕事内容が、時間の経過とともに変わっていくのが面白いと思いました。

初めの2週間は内勤として、巣の中の掃除や幼虫の子守り。

その後は巣を作ったり集めた蜜の管理をする管理職。

バリキャリとして働いた後は巣を守る護衛や、花の蜜を集める外勤になる。
この仕事は危険が多く、敵にも遭遇する。

このようなキャリアを歩んだミツバチ達は一生にスプーン一杯の蜜を集めるらしい。

なんだか日本のサラリーマンみたいだなと思いつつ、キャリアの最後に過酷な仕事は結構キツいなぁと思ったのでした。

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