生きづらいと感じる全ての人におすすめの一冊。
世界がどうであるかより、自分がそれをどう意味づけるのかが大切だとわかります。
書名:嫌われる勇気
著者:岸見一郎(1956-)、古賀史健(1973-)
刊行年:2013年
– 自己啓発の源流「アドラー」の教え –
アルフレッド・アドラー(1870-1937)はオーストリアの精神科医、精神分析学者、心理学者。
フロイトと共同研究するも後に決別し、アドラー心理学を創始する。
この本は、アドラー心理学で言われる「全ての悩みは対人関係の悩み」ということを中心に、アドラー心理学について網羅的に説明した本です。
ある日、哲人のもとを訪ねてきた青年と哲人の問答によって進められる話はわかりやすく、最後には青年とともにカタルシスを感じることができます。
感想
原因論と目的論
過去の原因のせいで今があるという考え方の「原因論」に対してこの本では「目的論」という考え方が紹介されます。
学生の時にしっかり勉強しなかったから、今現在パッとしない人生なんだと思うのは原因論。
それに対して目的論では、挑戦して傷つくほうが嫌だから、パッとしない人生を生きていると言えます。
私は原因論も悪くないと思います。
疲れていたり元気がないときは、過去のせいにでも何でもして、まずは自分を守りたい。
殻の中でじっとしていたいときだってありますよね。
でもそれが続くと、成長したい人ほどフラストレーションが溜まってくる。
「可能性の中で生きていたい」という状態は安心ですが前に進めない不安も同時にあります。
そんなときはアドラー心理学の目的論の出番です。
今の状況は「挑戦して傷つくのが怖い」という、自分が作り出した目的から来ているのかもしれないと気づくことで、「じゃあ何かしなければ!」とアクションを起こすきっかけになります。
原因論は前に進めない、目的論は自分を責めてくる。
しかし原因論は自分を守ってくれるし、目的論は前に進めるように背中を押してくれる。
どちらか一方が正しいのではなく、随時、自分が必要な方を選択していくのが良いのではないかと思いました。
共同体感覚
これはまだちゃんと理解できたわけではないのですが、帰属意識みたいなものかと自分では認識しています。
ありのままの自分を受け入れ(自己受容)、他者に無条件の信頼を寄せて(他者信頼)、他者に貢献する。
宇宙や、時空や無生物も共同体なんだというのは想像しづらいですが、少なくとも今、自分が所属しているグループで信頼しあって貢献しあえたら最高だなってことはわかります。
しかし一方でこの本の題名である「嫌われる勇気」を持って他者にどう思われてもいい、嫌われてもいい、と自分に許可しながらも他者は無条件に信頼するというのが結構難しいなと思いました。
まとめ
私の場合、この本だけでアドラー心理学を理解するのは難しく感じました。
アドラー心理学はとても奥が深く、もっと勉強しなければ完全には理解できないなぁというのが私の感想です。
でもアドラー心理学のエッセンスは十分に感じられたと思います。
特に、自分がこの世界をどう意味づけするかが大切なんだと言うメッセージは、とても勇気づけられました。
ここ数年、生きづらさという言葉をよく耳にします。
生きづらさの原因を明らかにしたり改善するのはいいと思いますが、自分に言い聞かせるように「生きづらい」と言うのはまさに自分が世界をそう決めてしまっている側面もあると思います。
もしそうならとても残念なことです。
この本はそんな私達に、「今ここから変えていけることやっていこう」と力を与えてくれる一冊でした。
一言まとめ
「世界を意味づけるのは自分自身だ」
※本記事は個人的な読書感想・読書メモです。

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