本の帯にはこのように書いてあります。
追悼!森永卓郎が命を賭けて「書き残した」ラストメッセージ
経済アナリストである森永さんのラストメッセージは、「老後に投機やブルシット・ジョブ(くそどうでもいい仕事)には手を出さないで。」というものでした。
あまり経済に詳しくない私でも、単語の意味を調べつつ興味深く読み進めることができました。
以前、森永卓郎さんの『増税地獄』という本を読んだのですが、そちらと同様、学びが多い一冊です。
本の内容は、1985年に発生した日航機123便墜落事故を機に、アメリカに対して弱い立場“対米服従路線”になってしまった背景や、その後の小泉内閣が行ったことの影響、財務省と安倍元総理の関係、老後の生き方についてなど。
特に勉強になったのは、小泉内閣が行った構造改革について。
当時私はまだ高校生で、政治に興味もなかったので政策名しか知りませんでした。
郵政民営化したことで、郵便事業の資金繰りが難しく郵便サービスがどんどん改悪されているとのこと。
将来は地域によっては郵便網が維持できなくなる、つまり配達してもらえなくなる可能性があるとのことで、これは大きな問題ではないでしょうか。
また、竹中平蔵さんと行われた不良債権処理について。
バブル崩壊で銀行が抱えた不良債権を、小泉さんと竹中さんが主導して破綻処理し、その過程で企業や銀行の資産が安値で売られ、国内外の企業・ファンドに買われたという事実。
「ハゲタカ外資」という経営不振の日本企業を安値で買収しようとする外資系企業の存在や、竹中さんがなぜ一部の人にすごく嫌われているのかも理解できました。
経済や歴史については色々な側面や意見があり、この本ははあくまで森永さんの意見ということになりますが、とても勉強になる内容で読んで良かったです。
一言まとめ
「日航機墜落事件から始まった日本人奴隷化計画?」
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